1982年11月1日リリース(英国)
英国ニュー・ウェイヴ・オブ・ブリティッシュ・ヘヴィメタル(NWOBHM)の流れから登場したVenomが、1982年に発表した2ndスタジオ・アルバム。バンドの過激な音楽性と反キリスト教的なイメージをさらに押し進めた作品であり、後のエクストリーム・メタルの歴史を語るうえで欠かせない重要作だ。
アルバムのタイトルにもなった「Black Metal」は、後にひとつの音楽ジャンルとして定着する「ブラックメタル」という名称の由来となった。もちろん、本作の音楽性は後年のブラックメタルとは異なり、NWOBHMを土台にしたスピード感のあるヘヴィメタル、荒々しい演奏、攻撃的なヴォーカルが特徴となっている。しかし、その邪悪な世界観や過激な表現は、後のブラックメタル・バンドに大きな影響を与えた。
オープニングを飾るタイトル曲「Black Metal」は、荒々しいギターリフとCronosの威圧的なヴォーカルが炸裂する、アルバムを象徴するナンバー。続く「To Hell and Back」「Buried Alive」「Raise the Dead」でも、スピードと攻撃性を前面に押し出したサウンドが展開される。
一方、「Teacher’s Pet」や「Leave Me in Hell」では、Venomならではの不穏で挑発的な世界観が際立つ。そして「Countess Bathory」は、実在したハンガリーの貴族エリザベート・バートリを題材にした楽曲で、バンドのホラー的なイメージを強く印象づける代表曲のひとつとなった。
本作の魅力は、洗練された演奏技術よりも、荒々しさや危険な雰囲気をそのまま音にしたような迫力にある。粗削りなサウンド、攻撃的なリフ、悪魔的なイメージを組み合わせたVenomのスタイルは、後のスラッシュメタル、デスメタル、ブラックメタルなど、さまざまなエクストリーム・メタルの源流のひとつとなった。
1980年代初頭のヘヴィメタル・シーンに強烈なインパクトを残した『Black Metal』。単に過激なアルバムというだけではなく、その後のメタルの方向性にまで影響を及ぼした、歴史的な作品である。
収録曲
Side A:Black
- Black Metal
- To Hell and Back
- Buried Alive
- Raise the Dead
- Teacher’s Pet
Side B:Metal
- Leave Me in Hell
- Sacrifice
- Heaven’s on Fire
- Countess Bathory
- Don’t Burn the Witch
- At War with Satan (Introduction)
※オリジナル英国盤の収録内容。再発盤や地域別の盤では、ボーナストラックなどの違いがある。
参加メンバー
- Cronos(Conrad Lant):ヴォーカル、ベース
- Mantas(Jeffrey Dunn):ギター
- Abaddon(Anthony Bray):ドラムス
この3人は、Venomの初期を代表するオリジナル・ラインナップ。本作でもCronosの攻撃的なヴォーカルとベース、Mantasの荒々しいギター、Abaddonのパワフルなドラミングが一体となり、独特のサウンドを作り上げている。
作品情報
- アーティスト:Venom
- アルバム:『Black Metal』
- 発売日:1982年11月1日
- 発売国:英国
- レーベル:Neat Records
- カタログ番号:NEAT 1005
- ジャンル:ヘヴィメタル、スピードメタル、エクストリーム・メタル
- プロデューサー:Venom、Keith Nichol
- レコーディング:Impulse Studios(英国・ニューカッスル)
- マスタリング:Utopia Studios(英国・ロンドン)
代表曲 Black Metal
アルバムの冒頭を飾るタイトル曲「Black Metal」。荒々しいギターリフ、疾走感のあるリズム、Cronosの攻撃的なヴォーカルが一体となった、Venomの音楽性を象徴する一曲だ。
後にブラックメタルというジャンル名の由来となった楽曲であり、エクストリーム・メタルの歴史を語るうえでも重要な存在。1980年代初頭のヘヴィメタルが持っていた危険な魅力と、既存の枠を壊そうとする反骨精神が凝縮されている。



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