Badfinger『No Dice』(ノー・ダイス)

アルバム

1970年11月9日リリース(米国)

Badfingerが1970年に発表した2作目のスタジオ・アルバム『No Dice』。The Beatlesが設立したApple Recordsからリリースされた作品であり、バンドの代表曲「No Matter What」と「Without You」を収録している。

Badfingerは、The Beatlesを思わせる美しいメロディーと、力強いギター・サウンドを融合させたバンドとして知られる。本作では、その持ち味がより明確になり、パワー・ポップの先駆的な作品としても評価されている。

Apple Recordsを代表するパワー・ポップ作品

本作の魅力は、親しみやすいメロディーと、バンドらしいストレートなロック・サウンドの両立にある。

Pete HamとTom Evansを中心とするソングライティングは、キャッチーなポップ・センスだけでなく、繊細な感情表現も備えている。軽快なギター・ロックから哀愁を帯びたバラードまで、楽曲ごとに異なる表情を見せる構成だ。

「No Matter What」は、バンドの名を広く知らしめたヒット曲となった。一方、「Without You」は後にHarry Nilssonがカバーして大ヒットを記録し、さらに1990年代にはMariah Careyによるカバーでも世界的に知られることになる。

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世代を超えて歌い継がれる名曲『Without You』

Pete HamとTom Evansによって書かれたバラード。繊細なメロディーと、失われた愛を歌う切実な歌詞が印象的な楽曲だ。

Badfingerのオリジナル・バージョンは、抑制された演奏とPete Hamらしいメロディーの美しさが際立っている。後にHarry Nilssonが1971年にカバーして全米1位を獲得し、楽曲そのものが世代を超えて歌い継がれる名曲となった。

収録曲

英国盤オリジナルLPの収録曲

Side A

  1. I Can’t Take It
  2. I Don’t Mind
  3. Love Me Do
  4. Midnight Caller
  5. No Matter What

Side B

  1. Without You
  2. Blodwyn
  3. Better Days
  4. It Had to Be
  5. Watford John
  6. We’re for the Dark

※米国盤は収録曲数・曲順が英国盤と異なる。ここでは英国盤オリジナルLPの曲順を掲載した。

参加ミュージシャン

  • Pete Ham:ボーカル、ギター、キーボード
  • Tom Evans:ボーカル、ベース
  • Joey Molland:ボーカル、ギター
  • Mike Gibbins:ドラム、パーカッション

制作クレジット

  • プロデュース:Mal Evans、Geoff Emerick
  • レーベル:Apple Records

Beatlesの影響を超えて生まれた独自の魅力

『No Dice』は、The Beatlesの影響を感じさせながらも、Badfinger独自のメロディーと演奏力を確立した作品である。

「No Matter What」の爽快なロック・ナンバーから、「Without You」の深い哀愁まで、バンドの優れたソングライティングが随所に表れている。後のパワー・ポップやメロディック・ロックにもつながる重要な作品として、今なお高く評価されている。

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