1981年10月16日リリース(英国盤)
ポリスのポップな魅力が花開いたヒット・シングル
1981年、ポリスが発表した「Every Little Thing She Does Is Magic」は、恋する気持ちを軽快なメロディーに乗せたポップ・ナンバーだ。日本では「マジック」としても知られるこの曲は、バンドの4作目のスタジオ・アルバム『Ghost in the Machine』に収録され、シングルとしても大きな成功を収めた。
ポリスといえば、レゲエのリズムを取り入れた独創的なロック・サウンドや、スティングの鋭いベース・ライン、スチュワート・コープランドの個性的なドラミングが印象的だ。本作ではそうした持ち味を残しながら、ピアノやキーボードを前面に押し出し、親しみやすく華やかなサウンドを作り上げている。
恋する気持ちを弾ませるメロディーとアレンジ
楽曲の中心にあるのは、思いを寄せる相手に気持ちを伝えられない主人公の心情だ。恋愛の高揚感と、相手を前にすると一歩踏み出せないもどかしさが、明るく弾む曲調の中に描かれている。
ピアノを軸にしたアレンジは、ギターを前面に押し出した従来のポリスの楽曲とは異なる表情を生み出した。そこにスティングのベースとコープランドのリズムが加わり、ポップでありながらバンドならではの躍動感も失っていない。
サビで印象的に響くスティールパン風の音色も、楽曲に明るい彩りを添えている。ニュー・ウェイヴの洗練された感覚とレゲエ由来のリズムが自然に溶け合い、ポリスの音楽性の幅広さを感じさせる一曲だ。
スティングのソングライティングが生んだ名曲
作詞・作曲を手がけたのは、ベースとボーカルを担当するスティング。楽曲の原型は1976年にさかのぼり、ポリスが世界的な成功を収める以前から温められていた作品だった。
レコーディングでは、バンドの3人に加え、キーボード奏者のジャン・アラン・ルーセルが参加。プロデュースはポリスとヒュー・パジャムが担当した。
ポリスの楽曲には、鋭いリズムや緊張感のある演奏を前面に出した作品も多い。しかし本作では、スティングの優れたメロディー・メーカーとしての側面が際立っている。シンプルで覚えやすい旋律を、細部まで工夫されたアレンジによって印象深い楽曲へと仕上げている点が聴きどころだ。
全英シングル・チャート1位を獲得
「Every Little Thing She Does Is Magic」は、英国のシングル・チャートで1位を獲得。米国のBillboard Hot 100でも最高3位を記録し、国際的なヒットとなった。
この成功は、アルバム『Ghost in the Machine』が広く聴かれるきっかけの一つにもなった。ポリスが持つ独特のリズム感や演奏の個性を保ちながら、幅広いリスナーに届くポップ・ソングを生み出せることを示した作品といえる。
ポリスのキャリアを振り返るうえで、本作は彼らの音楽がレゲエやニュー・ウェイヴの枠を越え、優れたポップ・ソングとして結実した例として位置づけられる。
作品情報
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- アーティスト: The Police(ポリス)
- 曲名: Every Little Thing She Does Is Magic
- 収録アルバム: 『Ghost in the Machine』
- 英国盤シングル発売日: 1981年10月16日
- 作詞・作曲: Sting(スティング)
- プロデュース: The Police、Hugh Padgham(ヒュー・パジャム)
- レーベル: A&M Records
- 英国チャート最高位: 1位
- 米国 Billboard Hot 100 最高位: 3位
口ずさみたくなるメロディーと、ポリスらしい独特のリズムが両立
この曲の魅力は、口ずさみたくなるメロディーと、ポリスらしい独特のリズムが両立しているところにある。ピアノを中心にした明るいアレンジは、ギター・ロックとは異なる軽やかさを生み出しながら、ベースとドラムの細やかな絡みが楽曲に確かな推進力を与えている。
恋する気持ちを描いた親しみやすい歌でありながら、単なるポップ・ソングに終わらないのは、メンバーそれぞれの個性がアンサンブルの中で生きているからだ。
ポリスの幅広い音楽性と、スティングの優れたソングライティングを味わえる代表的なヒット曲である。



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