1980年10月31日リリース(欧州・シングル)
1980年、AC/DCはロック史に残る傑作『Back in Black』を発表した。バンドの象徴的なヴォーカリストだったボン・スコットが同年2月に急逝するという悲劇を乗り越え、新たにブライアン・ジョンソンを迎えて制作されたアルバムである。
そのオープニングを飾る「Hells Bells」は、アルバムからのシングルとして1980年10月31日に発売された。重厚な鐘の音から始まるこの曲は、AC/DCの新たな時代の幕開けを告げるとともに、バンドの歴史を語るうえで欠かせない代表曲となっている。
冒頭で響き渡るのは、教会の鐘を思わせる荘厳で不気味な音色。その余韻のなかから、マルコム・ヤングの重厚なリズムギターとアンガス・ヤングの鋭いギターサウンドが姿を現す。そこへブライアン・ジョンソンの荒々しいヴォーカルが加わり、楽曲はゆっくりと、しかし確実に熱を帯びていく。
この鐘の音には、特別なこだわりがあった。録音には実物の青銅製の鐘が使用され、約20秒にわたる印象的なイントロを生み出している。単なる効果音ではなく、楽曲全体の世界観を決定づける重要な要素となった。
歌詞には、嵐や雷鳴、迫り来る危機を思わせるイメージが描かれている。重く引きずるようなギターリフと、緊張感を保ちながら進行するリズムが、タイトルの「Hells Bells(地獄の鐘)」にふさわしいダークな雰囲気を作り上げている。
『Back in Black』は、亡きボン・スコットへの追悼の意味を持つ作品であると同時に、新ヴォーカリストを迎えたAC/DCが世界的な成功をつかむきっかけとなったアルバムでもある。「Hells Bells」は、そのアルバムの幕開けを飾るにふさわしい一曲だ。
ライブでも巨大な鐘を使った演出とともに演奏され、観客を一気にAC/DCの世界へ引き込む定番曲として定着した。重厚なイントロから始まる圧倒的な存在感は、発表から長い年月を経た現在も色あせていない。
収録アルバム
『Back in Black』
1980年7月25日発売。ブライアン・ジョンソン加入後、初めて発表されたAC/DCのスタジオ・アルバム。世界的な大ヒットを記録し、ハードロック史を代表する作品のひとつとなった。
参加メンバー
- ブライアン・ジョンソン(Brian Johnson):ヴォーカル
- アンガス・ヤング(Angus Young):リードギター
- マルコム・ヤング(Malcolm Young):リズムギター、バッキング・ヴォーカル
- クリフ・ウィリアムズ(Cliff Williams):ベース
- フィル・ラッド(Phil Rudd):ドラムス
シングル情報
- アーティスト:AC/DC
- 曲名:「Hells Bells」
- 収録アルバム:『Back in Black』
- シングル発売日:1980年10月31日(欧州での発売記録)
- B面:「What Do You Do for Money Honey」
- 作曲:アンガス・ヤング、マルコム・ヤング、ブライアン・ジョンソン
- プロデューサー:ロバート・ジョン・“マット”・ラング
- レーベル:Atlantic Records
代表曲 Hells Bells
鐘の音から始まる荘厳なイントロ、重厚なギターリフ、そしてブライアン・ジョンソンの力強いヴォーカル。悲劇を乗り越えて再出発したAC/DCの決意と、バンドが持つ圧倒的なエネルギーを感じさせる名曲だ。



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