1997年11月3日リリース(英国)
クイーンのロック・スピリットを凝縮したコンピレーション・アルバム
『Queen Rocks』は、英国のロック・バンド、クイーンが1997年に発表したコンピレーション・アルバムである。
タイトルが示すとおり、本作はクイーンのキャリアから、ハード・ロック色の強い楽曲を中心に選曲した作品だ。1973年のデビュー・アルバム『Queen』から1991年の『Innuendo』まで、初期から後期に至る楽曲が収録されている。
「We Will Rock You」「Tie Your Mother Down」「Stone Cold Crazy」「Hammer to Fall」「One Vision」など、クイーンのロック・バンドとしての力強さを象徴するナンバーが並ぶ。
また、単なる過去のヒット曲を集めた作品ではない。1997年に新たに録音された「No-One but You (Only the Good Die Young)」を収録していることも、本作を特別なものにしている。
フレディ・マーキュリー亡き後、初めて発表された新曲
本作最大の注目点は、アルバムの最後を飾る「No-One but You (Only the Good Die Young)」だ。
1991年にフレディ・マーキュリーが亡くなった後、ブライアン・メイ、ロジャー・テイラー、ジョン・ディーコンの3人によって録音された、クイーン名義の新曲である。
フレディの歌声はないものの、ブライアンとロジャーがヴォーカルを担当し、3人のメンバーによる演奏で完成させている。
ブライアン・メイが書いたこの曲は、若くして亡くなった人々への思いを込めた作品であり、フレディへの追悼という意味合いも持つ。
過去の名曲を並べたコンピレーションの最後に、この新曲を配置した構成は印象的だ。クイーンの歴史を振り返ると同時に、フレディ亡き後も続いていたメンバーの音楽活動と、その思いを伝える作品となっている。
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収録曲
- We Will Rock You
- Tie Your Mother Down
- I Want It All
- Seven Seas of Rhye
- I Can’t Live with You (1997 ‘Rocks’ Retake)
- Hammer to Fall
- Stone Cold Crazy
- Now I’m Here
- Fat Bottomed Girls
- Keep Yourself Alive
- Tear It Up
- One Vision
- Sheer Heart Attack
- I’m in Love with My Car
- Put Out the Fire
- Headlong
- It’s Late
- No-One but You (Only the Good Die Young)
本作には、既発曲のオリジナル・アルバム・バージョンだけでなく、「I Can’t Live with You」の1997年再録音版や、新たにミックスされた音源も含まれている。
参加メンバー
クイーン
- フレディ・マーキュリー:ヴォーカル、ピアノ、キーボード
- ブライアン・メイ:ギター、ヴォーカル、キーボード
- ロジャー・テイラー:ドラムス、パーカッション、ヴォーカル
- ジョン・ディーコン:ベース、キーボード
※本作は1973年から1997年までの既発音源を中心としたコンピレーションのため、各楽曲の録音メンバーやプロデューサーは異なる。「No-One but You (Only the Good Die Young)」はフレディ不在の3人体制で録音された新曲である。
主なプロデュース・クレジット
- Queen
- Roy Thomas Baker
- John Anthony
- Mack
- David Richards
- Justin Shirley-Smith
楽曲ごとにクイーン自身、または外部プロデューサーとの共同制作による音源が収録されている。
作品の意義
『Queen Rocks』は、クイーンの幅広い音楽性のなかから、ハード・ロック・バンドとしての側面に焦点を当てた作品である。
初期の「Keep Yourself Alive」や「Stone Cold Crazy」には、荒々しい演奏とスピード感があり、「Tie Your Mother Down」「Hammer to Fall」ではブライアン・メイのギターを中心とした重厚なロック・サウンドが楽しめる。
一方、「We Will Rock You」や「One Vision」のように、スタジアムを意識したスケールの大きな楽曲も収録されている。クイーンが単なるハード・ロック・バンドにとどまらず、独自の音楽世界を築いてきたことも感じられる選曲だ。
そして、最後に収録された「No-One but You」は、フレディ亡き後のクイーンにとって重要な節目となった楽曲である。
ロック・バンドとしての迫力と、メンバーの歴史や思い。その両面を一枚で味わえるコンピレーション・アルバムといえるだろう。
代表曲 No-One but You (Only the Good Die Young)
本作のために新たに録音された「No-One but You (Only the Good Die Young)」は、1997年のクイーンを語るうえで欠かせない楽曲である。
ブライアン・メイが作曲し、ブライアンとロジャーがヴォーカルを担当。ジョン・ディーコンもベースで参加し、フレディ・マーキュリーの死後、3人で制作されたクイーンの新曲として発表された。
楽曲は、静かな感情表現から力強いバンド・サウンドへと展開していく。ブライアンとロジャーの歌声が重なることで、フレディとは異なる表情を持ちながらも、クイーンらしいコーラス・ワークとドラマ性が生まれている。
タイトルの「Only the Good Die Young」が示すように、若くして亡くなった人々への思いが込められた曲であり、フレディへの追悼としても深い意味を持つ。
過去の名曲を振り返るだけでなく、フレディ亡き後のメンバーが何を伝えようとしたのか。その答えのひとつが、この曲にある。



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