Axl Rose、SlashのGuns N’ Roses脱退を公式に発表 1996年10月31日

ロック史この日

1996年10月31日、Guns N’ Roses(ガンズ・アンド・ローゼズ)のフロントマン、Axl Rose(アクセル・ローズ)が、ギタリストのSlash(スラッシュ)がバンドを離れていたことを公式に明らかにした。1980年代後半から1990年代前半にかけてハードロック・シーンの頂点に君臨したバンドにとって、黄金期の終焉を象徴する出来事となった。

この発表は、AxlがMTVに送ったファックスによるものだった。その中でAxlは、Slashが1995年12月31日をもってGuns N’ Rosesのパートナーシップから正式かつ法的に離脱しており、1994年4月以降、短期間のリハーサルなどを除いて音楽的な活動には関与していなかったと説明した。

ただし、これはSlash自身が10月31日に脱退を発表したということではない。Axlによる公式発表によって、Slashの離脱が広く明らかになった日である。

黄金期を築いたAxl RoseとSlash

Guns N’ Rosesは1985年にロサンゼルスで結成された。Axl Rose(Vo.)、Slash(Gt.)、Izzy Stradlin(Gt.)、Duff McKagan(Ba.)、Steven Adler(Dr.)という初期のラインナップは、荒々しいロックンロールと卓越した演奏力を武器に、世界的な人気を獲得していく。

1987年に発表したデビュー・アルバム『Appetite for Destruction』は、「Welcome to the Jungle」「Sweet Child O’ Mine」「Paradise City」などのヒット曲を生み出し、世界的な成功を収めた。

1991年には『Use Your Illusion I』『Use Your Illusion II』を同時発売。大規模なワールドツアーも成功させ、バンドはハードロックを代表する存在となった。

しかし、その成功の裏ではメンバー間の関係が次第に悪化していた。

深刻化するAxlとSlashの対立

バンド内の不和は、1990年代に入ってから徐々に表面化していた。

ドラマーのSteven Adlerは1990年に脱退し、ギタリストのIzzy Stradlinも1991年にバンドを離れた。残されたメンバーで活動を続けたものの、AxlとSlashの間にも音楽的な方向性やバンド運営をめぐる意見の相違が生じていた。

特に1994年のThe Rolling Stonesのカバー曲「Sympathy for the Devil」のレコーディングでは、Slashのギター・パートに関する問題などもあり、両者の関係はさらに悪化した。

Slashは自身のプロジェクトSlash’s Snakepitでの活動にも力を注ぐようになり、Guns N’ Rosesとしての活動からは次第に距離を置いていく。

そして1996年10月31日、AxlからMTVへのファックスによって、Slashがすでにバンドを離れていたことが公になった。

Slash脱退後のGuns N’ Roses

Slashの離脱後も、AxlはGuns N’ Rosesの名前を維持して活動を続けた。

1997年にはDuff McKaganとドラマーのMatt Sorumもバンドを離れ、黄金期のラインナップは完全に崩壊することとなる。

その後、Guns N’ Rosesは長い制作期間を経て2008年にアルバム『Chinese Democracy』を発表。Axlを中心とする新たな体制で活動を続けた。

一方のSlashは、自身のバンドSlash’s Snakepitなどで活動し、2004年にはDuff McKagan、Matt SorumらとVelvet Revolverを結成。新たなバンドで再び大きな成功を収めた。

両者の関係にも変化が訪れ、2016年にはSlashとDuffがGuns N’ Rosesに復帰。大規模なワールドツアー「Not in This Lifetime… Tour」が実現し、長年待ち望んでいた黄金期のメンバーによる共演が再び実現した。

1996年の発表は、バンドの歴史における大きな転換点だった。しかし、それから約20年を経てAxlとSlashが再び同じステージに立ったことは、Guns N’ Rosesというバンドの物語が決して終わっていなかったことを示す出来事でもあった。

代表曲 Sweet Child O’ Mine

Guns N’ Rosesの代表曲として欠かせないのが、1987年のデビュー・アルバム『Appetite for Destruction』に収録された「Sweet Child O’ Mine」だ。

Slashによる印象的なギター・イントロから始まり、Axlの伸びやかなボーカルへと展開するこの楽曲は、バンドの持つ荒々しさだけでなく、メロディアスな魅力を広く知らしめた名曲である。

Slashのギタリストとしての個性を象徴する楽曲のひとつであり、Guns N’ Rosesの黄金期を語るうえでも欠かせない作品だ。

2019年にはミュージック・ビデオのYouTube再生回数が10億回を突破。1980年代に発表されたミュージック・ビデオとして初の快挙となった。

Guns N’ Roses – Sweet Child O’ Mine (Official Music Video)

1996年10月31日のSlash脱退の公式発表は、Guns N’ Rosesの黄金期にひとつの区切りをつけた出来事だった。しかし、AxlとSlashの再共演が実現した現在も、彼らが生み出した音楽は世界中のロックファンに愛され続けている。

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